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って

毎年書いている・・・。

うふふふ。


この一年は

目まぐるしい一年でした。


目まぐるしいけど

あくまで準備期間

でもあったような・・・。


そんな一年。


色々な人と出会えて

楽しかったな。


きっともっといろんな人と出会い

時間を共にするであろう

次の一年も


この年以上に

目まぐるしくも

素敵な時間になるんじゃないかなと

思っています。


年を重ねるって素敵。

だからこそ築ける関係や

だからこそ出来ること

やれるポジションって

あるんだと

身に染みて感じます。


人生は時間の積み重ねだから

今の時間を

最大限大切に過ごしたい。


頑張るぞ!!


チャイコフスキーの妻

「悪妻」と呼ばれる女性の物語。


この作品の作り手は

彼女をとても軽蔑してるのかな?なんて

思ってしまいました。


不思議なのは

基本的に

好きな人や事柄を

作るのが

創作のエネルギーだから

そうではない作品に

あまり出くわさないのです。


だけど

チャイコフスキーと彼女

二人のシーンには

絵画的な美しさの中に

常に

腐臭が漂っていて・・・。


ハエ

物乞いの人々


決して美しいだけの画ではないし

彼女の人生も


決して美しくはなく

醜悪ですらある。


あ、女優さんは美しいです。


この時代のロシアを舞台にした作品の参考にしたくて観た映画だったんですが

とてもとても参考になりました。


この時代の女性が自己実現を目指すのはとても難しく、

八方ふさがりだった彼女は

結婚によって、

過去から脱却し、

有名人の妻となることで

自己実現を目指す。

そんな女性だったように思います。


それって

選びうる手段としては

とても妥当なように思うのだけど、

その先に待ち受けていている世界を

あまり見てないんじゃないのかなと思いました。


チャイコフスキー本人を

彼女は見ていないのだから。


彼女の視野の狭さ

浅はかさ。

でも、若い時って

ね。


自分はモテると思っていた彼女に

ゲイの夫は冷たく

というか生理的に受け付けず、

どんどん嫌われ、軽蔑され、、、


夫に愛されない事の辛さに

病んでいく。


でも、これって愛なのかな?

チャイコフスキーというビックネームに対する

執着

なんじゃないのかな?

思ってしまいました。


愛って難しい。

だって彼女は夫と逢って言葉を交わすだけで

魂が喜んでいるのが分かるから。

夫はあんなに嫌ってるのに。


あとは

惜しげもなくさらされる

男性の肉体に

衝撃を受け

フラフラと映画館を後にしたのでした。


たった一人の人に

ましてや自分の夫に

愛されたい

という気持ちは

可愛らしくもあるけれど


手に入れられないとなった時

人は鬼になるのだと

堕ちていくのだと

その業の深さに

思わず

感嘆

してしまいました。

子供向けの作品とのことでしたが

私は子供向け演劇好きなんです。


実際とても面白かった。


子どもたちが初めて触れるシェイクスピア作品としても

きっと、シェイクスピアを好きになってくれるんだろうな

と感じさせてくれる作品でした。


出演者がとても魅力的で

あんなにきれいな弧を描いて汗を飛ばす人

初めて見ました。

でも、客席には飛ばさない気遣いもあって、、、(笑)。

彼が出てくるだけで愉快な気持ちになったのでした。


私はラストで

時が止まるかと思いました。

詳しく説明するのは避けますが


パックの最後のセリフ


何を言っているのかはすぐにピンときましたが


彼の表現が

力強く

シンプルで

美しかった。


そしてなにより

彼自身が

「この表現が伝わる」

今この場にいる観客を信じて

その場に立って

自分の表現をしている事に


私は

最近でここ一番の

感動をしてしまったのでした。


それは彼の持つ特性によるものではなく


表現者として

目の前にいる全員を信じているという

有様に

とてもとても

グッときてしまったのでした。


なんという勇気。

あたたかさ。


私は最近

本に求められること

演出に求められること

観客に求められること

に応えることに

夢中でした。


でも

違うんだ

そういうことじゃないんだ

彼に

教わったのでした。


ありがとう。


『グローバル・ベイビー・ファクトリー』

終演しました。

足をお運びくださり

ありがとうございました。

月末30日の

週初め月曜日

19:00~

の公演にもかかわらず

200名を超えるお客様に恵まれて、

また、以前共演した座組から

沢山の人たちが駆けつけてくれて、

凄く嬉しい気持ちになりました。


稽古日数5日という中で

かなりのボリュームでした!

「これってリーディングなの?」

と思うくらい

心や

体を

ある形式の中でちゃんと使っていく。

もう、ヘトヘトになりました。

体もバキバキという。

リーディングなのに(笑)。


本番中に面白い発見や

ありえないポカをしたりして

なかなかにスリリングな公演でした。

共演のみんなが全員達者な方がただったので

安心して

ポカをしました。

そしてみんなも

ポカをしてました(笑)。



やろうやろうと思っていたけど

忙しくてできてなかった

机の上の片づけ。


やっと今日やりました。


去年の12月からの

諸々の書類やら台本やら

資料やら本やら


もうしっちゃかめっちゃかで

そのうえで次の書類も加わるからもうどうにもならなくなって


そのまま崩さないように机を使っていましたが


今日

やっと!!


心なしか

頭の中も整理できたような気がします。 


整理整頓

頑張りたいと思います。

パルコ劇場に観に行ってきました。



素晴らしかった!

この舞台

大好き!


何を観たくて

人は劇場に行くのだろう?

て最近考えることが増えました。


ある人は

物語を

ある人は

描かれているテーマを

ある人は

アーティスティックな美しさを

ある人は

楽しく笑えるものを

ある人は

人物の感情を

ある人は

人と人との関係を

ある人は

好きな俳優を

ある人は

演出の粋を


『オーランド』は

そのどれでもであり

どれでもない


そんな舞台でした。


ただ

【演劇】

がそこにある


こんな舞台が

あることが

奇跡だと

思ったのでした。


「オーランド」

作:ヴァージニア・ウルフ

は彼女の恋人:女性詩人のヴィタをモデルに書かれてる

とされているけれど

ゲイの夫と結婚し自身もレズビアンだった、

もしくはバイセクシャルだったヴィタの感覚が

とても興味を引きました。

夫と彼女はそれぞれに同性の恋人がいたけど

二人は夫婦としてとても仲が良かったらしい。


オーランドが船乗りの夫と出会った時の感覚はきっと

彼女のものだったんじゃないかな?


「女に生まれるのではなく、女になるのだ」

とは

女優業をやっていると

痛いほどによくわかる(笑)。


途中から

ヴァージニア・ウルフの感覚のオーランドになって

芝生の上を自由に歩くこと

自分一人だけの部屋を持つこと

の本当の意味は

彼女の著書に親しんでいる人にはピンとくるセリフだっただろう。


そして最後は

ヴァージニア・ウルフから離れて

翻案した人・演出家の感覚のオーランドへとなっていく。


感覚を

旅するような

そんな150分


俳優たちも素晴らしかったです。

そこに立ってる全員が

規模の大小はあれ

主役を張ってきた方々ばかり。


そんな個性的な方々が立っているだけで

血沸き肉躍る。


間違いなく

忘れられない演劇体験となりました。

彼女は

「人を愛せる人」

たとえそれが返ってこなくても。

そんないじらしい女性だと思いました。


「愛することはいつだって危険をともなう」

なんて

どこかの哲学者が言っていたけど


その危険をおかしてまで、「人を愛する人」として演じました。


彼女はいつだって自分の気持ちに正直な人だから。

それは自分の分身ともいえる子供に対してだって変わらない。

子どもの気持ちより、自分を優先できる生き方。

誰にも邪魔はさせない。

大女優たる所以がここにあると思っています。


なかなか、受け入れがたい感覚かもしれないけど

長年演劇をやってると

あくまでも自分の意思を自分こそが尊重しなければならない

という局面はいくつも訪れるから

私はアルバのこの決断にとても惹かれました。


それが母親としてどうなのか?と言われれば

自分らしく生きることは、一方でどこかで誰かを傷つける生き方でもあると思っていて。

子どもを傷つけてまで自分を通すことに批判もあるし

その結果を引き受けざるを得ない局面が作品の中で描かれていたように思います。


また、彼女には母親のモデルケースが存在していないように感じました。

母親とは・・・という影がない。

それに、若いころから持っている家族というものに対する憧憬をみるに

アルバには、家族がいなかったんじゃないかなと感じました。

だから求めてやまないのが「家族」「劇団」という居場所なのかもしれません。

生まれた時から一人ぽっちだった女性。


この二つの気質の間で引き裂かれた人物が核にあるんだと思いました。

この造形の深さに

ハートに火がついてしまって(笑)。


素晴らしいキャラクターだと思いました。


最後の棺の上で亡くなった夫に話しかけるシーンは象徴的で

もう抱きしめ返してもくれない元夫を抱きしめるシーンだと思っています。

棺を抱いても冷たくて、固かったな(笑)

でも、この元夫は20年、共に暮らしたときも

アルバが彼を抱きしめるのと同じ意味で

抱きしめ返してくれたことがあったのだろうか?

とも思いました。

ずるくて、意地悪な、愛しい人

そんな夫に、20年前にも、そして20年後の今も失恋しちゃうなんて

誰か、アルバを抱きしめてあげてください(笑)!!


それでも最後は前を向いて

愛する人の庭から出ていく

自分がいなくても美しく成立している「家族」から

出ていく。


彼女が本当に望んでいたものは

何一つとしてままならないままに、

その場にすべてを置いて、先へと進む。


そんなメッセージが伝わったらいいな

と思って演じました。


できていたかどうかは

分からないけど・・・。


私はアルバ・デジュネ

大好きです。


この役を頂けたことは

とてつもなく幸運で

光栄なことでした。




『ANGERSWING』

幕を下ろしました。

ご来場くださった皆様

本当にありがとうございました!

楽しんで頂けたなら嬉しいです。

後半はありがたいことに毎回満席で。

開演前に

紗幕の後ろに待機して

入ってくるお客様を

感謝の気持ちで

見つめておりました。


アルバ・デジュネとも

お別れなのね。


とても寂しい気持ちです。


ラストシーンで舞台から見るお客様は

毎回、本当に美しかった。


ありがとうございました。

初めてご縁のあった劇団で、こんなに信頼されて任されることってなかなか無い。

劇団Q+の期待に応えるべく

日々精進しています。

少しづつ、少しづつ積み重ねて。

ここまで来ました。


劇団Q+とでなければ

この芝居にはならなかった。

主宰・演出の柳本氏とでなければ

こんな演劇にはならなかった。

ああしてみよう

こうしてみよう

交互に積み重ねて、、、


「きっとすごく素敵だと思う」


いつもとは全く違う芝居してます。


良かったら

私の渾身の

アルバ・デジュネ

観に来てくれたら嬉しい!!


チケット情報

7月3日(水) 19:00✖(完売)

7月4日(木) 19:00〇

7月5日(金) 14:00△(残席わずか)

7月5日(金) 19:00〇

7月6日(土) 13:00✖(完売)

7月6日(土) 18:00〇

7月7日(日) 12:30△(残席わずか)

7月7日(日) 16:30△(残席わずか) 

完売の回もチラホラと。

残席わずかの所も多分初日前には完売になりそうな勢いです。

ご予約はお早めに!!

「熊」

終演を迎えました。

皆様、足をお運び頂き本当にありがとうございました!

色々な感想を頂いております。


短い稽古期間でしたが、

すごく、妙な短編の公演となったなぁと思っています。

「ブライアン・フリールはトリッキーだから」

と感想を寄せてくれた方の言葉にハッとさせられました!


そう、そうなのです。

今回珍しく、セリフが全く入ってこなかった。

覚えるの苦労しました。

ギリギリまで入らないなんてこと

今までかったのだけど

今回は

ずっと覚えられない。

難しいセリフではないんですよ。

すごく簡単なセリフが

でてこない。


え?そういうこと?と思いながら、


なんとなくのセリフではやり過ごせない構造。


盛りだくさんの50分間でお送りしました。


後のリーディングも

盛りだくさんで


ゲスト4人それぞれが

全く違った「熊」で面白かったです(笑)。


今回の企画で一番楽しかったのは

間違いなく

私です(笑)。


今回「熊」を公演し

その後「熊」をリーディングするというこの企画

リーディングには怪演俳優たちが参加します。

リーディングの稽古の時に

その芝居の素晴らしさに

通報されて

警察官が6人も、稽古場を確認しに来ました。

「男女の言い争う声が聞こえる」と。

きっと通報した人は

恐かったんだと思うんです。


「演劇」って

恐くて

危険な

匂いのするものなのだと

改めて思いました。


警察官6人を呼んでしまった危険なリーディング

こちらも是非楽しみに


おいでください。