オーディションにて
とあるオーディションで、
渡された資料に
ウッカリ感動してしまい
涙が出てきてしまった。
しまった。化粧。大丈夫か?
家族の絆のお話に涙もろくなったのは
年のせい。だと、思う。
そしてオーディション会場に入ると
個性的は風体の、多分スタッフの方がいて、
その人が構えるカメラに向かって芝居をする。
俳優にかける言葉に長けている彼は、きっと芝居好きに違いない。
心も体も素直に動くのは、さっきウッカリ感動してしまったからだと思う。
「芝居はディティールでできている。」
と言っていたのは誰だったっけ?
「ディティールはsomething personal」
と言っていたのは10年以上前に通った私の演劇学校の先生だったな。
この言葉は10年以上も私の中にあって意識していたつもりだったけど、
ディティールのある芝居はあの手この手で過ごした自分の日常からうまれるのだと、
このとき初めて実感。
あの手この手、工夫をこらした動作には強度があるよね。
それが、優しさゆえ、愛ゆえ、であれば尚更人間らしい営みがそこに見えるんだろう。
年をとったからわかること。
案外沢山あるものだよね。
涙もろくもなるけどね。
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