「鉤十字の夜」その②

その人が

その人らしく生きることを

阻害する


それはどこから来ているのか


ほとんどすべての考察が

そこに集約されているように思う。


きっと彼女自身が

彼女らしく

生きていくのに

あまりに沢山の

抑圧に出くわした経験があるんだろう。


この作品を発表したとき

1937年

彼女は

39歳


この作品で

彼女の中にこそ

女性蔑視や嫌悪があるように

私は感じてしまった。


結婚

妊娠出産

海外移住

離婚

出戻り


彼女が彼女であるために

経た

紆余曲折は

すべて

彼女の強さの

糧となって


きっとこの作品以降

自分らしく輝いたに違いないな


思うのです。


佐乃 美千子 Sano Michiko

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