「うっかりキスをして」

マーク・トウェインの「イヴの日記」をテキストに

作られた作品とのこと。


とても素敵だったことを

今になって思い出しました。


アダムとイヴの物語のイヴが書いた日記ということでした。


しらない

わからない

ということの豊かさを感じさせてくれる舞台でした。


彼女は

「距離」を知らない

「男」を知らない

「火」を知らない

「下界」を知らない


だからそれを発見し、実験し、知っていく

その過程で

がっかりしたり

怒ったり

驚いたり

感動したり

悲しんだり


イヴとともに

観客は

手放してしまっていた

感覚と感情を旅する。


ネットで検索すれば簡単に調べられる時代に

検索してヒットすればとりあえずは

「知る」ことが出来る時代に


知らない事をきちんと知る過程の豊かさ

原始的な欲求の純度の高さに


不思議な感動がある


そんな作品でした。


最近、もう遠くなってしまった

人間の原始的有様に

心惹かれる自分がいることに

気が付くのでした。

Michiko Sano 2024

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